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2025.05.16

構造再生から屋根改修へ ― 解体予定だった古民家を再生可能建築へ

今回ご紹介するのは、解体予定だった木造平屋の屋根再生工事です。

お施主様より「柱や梁に使える部分がまだ残っているように見えるが、再生は可能か」とご相談を受け、弊社にて現地調査を実施。結果として、主要構造部に再利用可能な健全材が確認できたため、全解体ではなく、屋根構造の再構築による部分再生工事へと方針転換しました。

【施工前の状況】

屋根材はご依頼時点では既存のまま残っており、一見外観は保たれているようにも見えましたが、実際は以下のような深刻な状態でした。
屋根表層の劣化・反り・剥離が随所に見られ、既に雨漏りも発生
野地板の腐朽や小屋組の劣化も進行
下屋・軒先部は一部構造が崩れ始めており、安全性にも懸念
この既存屋根材の撤去からすべての作業がスタートしました。
作業前の状況写真でもご覧いただけるように、屋根上の状態は施工職人が慎重に動かざるを得ないほどでした。

【施工概要】

1.構造チェックと不良材撤去
再利用可能な桁・母屋などの主要部材を慎重に選別。
腐食やたわみのある垂木は全撤去し、新たに構造計算に基づいたピッチで新規垂木を再配置。
2.野地板の新設
用いたのは通常の構造用合板
剛性バランスを考慮しつつ、釘ピッチ・継ぎ目の位置も基準に則って施工。
捨て板や補強材を併用することで、積雪荷重や経年変形への耐性も確保。
3.防水層施工
防水下葺きには改質アスファルトルーフィングを使用。
4.仕上げ材施工
屋根仕上げは通常の合板下地の上に釘打ち施工

【現場の所感】

一見すると“解体しかない”と思われる状況でも、構造の「活きている部分」を見極める技術と判断力があれば、建物は蘇ります。

今回のように、既存構造を活かしつつ新たな下地を組み直し、屋根としての性能を再構築する施工は、まさに「構造再生」の現場です。

【まとめ】

「古いから壊すしかない」と諦める前に、再生という選択肢を。
有限会社及川ホーム建装では、大工歴30年以上の熟練職人が中心となり、現場ごとの状況判断と柔軟な施工で、再生可能な建物の未来を支えています。
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